ラプソデー

ラプソデー
品種 サラブレッド
性別
毛色 黒鹿毛
生誕 1954年4月10日
死没 不明
フランクリー
第弐ハレルヤ
生国 日本北海道白老町
生産者 社台牧場
馬主 椎野浅五郎
調教師 小西喜蔵東京
競走成績
生涯成績 34戦11勝
獲得賞金 746万3000円
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ラプソデー日本競走馬種牡馬。第18回菊花賞優勝馬である。

名前は音楽狂詩曲(ラプソディー)にちなむ。6歳下の半弟重賞2勝、シンザンとの激闘でその名を知られるミハルカスがいる。

経歴

3歳になったラプソデーは東京競馬場小西喜蔵厩舎に所属し、1956年9月8日にデビュー。この新馬戦は2着だったが、2戦目の新馬戦を勝ち上がるとジュニヤーステークスまで4連勝、朝日杯3歳ステークスは惜しくもハナ差の2着だったが、3歳時は9戦5勝・2着3回の好成績を残す。

4歳になってからは勝ちきれないレースが続き、皐月賞(6着)からは、それまで騎乗していたベテランの坂本栄三郎騎手から、若手の矢倉義勇騎手に乗り代わりとなった。NHK杯では2着と健闘したが、レース後に一頓挫があり、東京優駿(日本ダービー)は断念して初夏を休養に充てる事になった。夏の函館で復帰した後は一転して順調に勝ち星を重ねるようになり、秋はセントライト記念こそアングロアラブの怪物セイユウの前に敗れたものの、その後クラシック競走最後の一冠・菊花賞を制した。長距離競走の菊花賞優勝馬ではあるが、夏場における中距離戦での活躍が評価され、この年の啓衆社賞(現・JRA賞)最良スプリンター[1]に選出されている。

菊花賞の後は再び勝ちきれないレースが続き、5歳になった1958年からは、鞍上を再びベテラン騎手中心に切り替え、再び坂本騎手が手綱を取って2戦目の安田記念で、ギンヨクを2馬身差に下して菊花賞以来の勝利をすると、その後のオープン戦も勝利、日本経済賞は惜しくも2着だったが、秋期競馬に向けて静岡県伊豆の大仁温泉へと休養に出された。

しかし、1958年9月27日にラプソデーが休養していた大仁温泉が台風22号の直撃を受ける。これが後に狩野川台風と呼ばれた大災害となり、この台風による大雨で、ラプソデーの休養していた狩野川沿いの牧場も鉄砲水に襲われた。ラプソデーは膝までつかるほどの泥水の中を一晩中必死にさまよい、全身傷だらけになりながらも翌朝奇跡的に救助されたが、担当していた馬丁(現在でいう厩務員)が亡くなるという悲劇に遭遇する。

ラプソデーは一命を取り留めたが、この災害に遭遇したことによる精神面のショックは甚大であったようで、その後競馬への復帰を目指して様々な試みが行われたものの、ついに復帰できないままに翌1959年の春に競走馬としての登録が抹消された。

その後は種牡馬となったが、産駒には恵まれなかった。

血統表

ラプソデー血統ハイペリオン系 / Swynford4×4=12.50% (血統表の出典)

*フランクリー
Frankly
1945 鹿毛 アメリカ
父の父
Heliopolis
1936 鹿毛 イギリス
Hyperion Gainsborough
Selene
Drift Swynford
Santa Cruz
父の母
Clickety Clark
1940 鹿毛 アメリカ
Flying Heels Flying Ebony
Heeltaps
Arena St.James
Oval

第弐ハレルヤ
1943 鹿毛 日本
*ステーツマン
Statesman
1930 黒鹿毛 イギリス
Blandford Swynford
Blanche
Dail Land League
Discourse
母の母
カムフオーコウホート
1936 鹿毛
Cohort Grand Parade
Tetrabbazia
*カムフオータブル
Comfortable
Donnacona
Rocking Chair F-No.4-m


脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ スプリンターは短距離巧者の意味だが、当時は1400メートル以下の短距離競走が少なかったため、中距離で顕著な成績を残した馬が受賞する例があった。

外部リンク

  • 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ
菊花賞勝ち馬
1930年代

第1回 テツモン / 第2回 マルタケ

1940年代

第3回 テツザクラ / 第4回 セントライト / 第5回 ハヤタケ / 第6回 クリフジ / 第7回 アヅマライ / 第8回 ブラウニー / 第9回 ニユーフオード / 第10回 トサミドリ

1950年代

第11回 ハイレコード / 第12回 トラツクオー / 第13回 セントオー / 第14回 ハクリヨウ / 第15回 ダイナナホウシユウ / 第16回 メイヂヒカリ / 第17回 キタノオー / 第18回 ラプソデー / 第19回 コマヒカリ / 第20回 ハククラマ

1960年代

第21回 キタノオーザ / 第22回 アズマテンラン / 第23回 ヒロキミ / 第24回 グレートヨルカ / 第25回 シンザン / 第26回 ダイコーター / 第27回 ナスノコトブキ / 第28回 ニツトエイト / 第29回 アサカオー / 第30回 アカネテンリュウ

1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代

第71回 ビッグウィーク / 第72回 オルフェーヴル / 第73回 ゴールドシップ / 第74回 エピファネイア / 第75回 トーホウジャッカル / 第76回 キタサンブラック / 第77回 サトノダイヤモンド / 第78回 キセキ / 第79回 フィエールマン / 第80回 ワールドプレミア

2020年代

第81回 コントレイル / 第82回 タイトルホルダー  / 第83回 アスクビクターモア / 第84回 ドゥレッツァ

日本の旗 安田記念勝ち馬
   

国際競走指定前:
01回(1951年) イツセイ
02回(1952年) スウヰイスー
03回(1953年) スウヰイスー
04回(1954年) フソウ
05回(1955年) クリチカラ
06回(1956年) ヨシフサ
07回(1957年) ヘキラク
08回(1958年) ラプソデー
09回(1959年) ヒシマサル
第10回(1960年) オンワードベル
第11回(1961年) ホマレボシ
第12回(1962年) トウコン
第13回(1963年) ヤマノオー
第14回(1964年) シモフサホマレ
第15回(1965年) パナソニック
第16回(1966年) ヒシマサヒデ
第17回(1967年) ブツシヤン
第18回(1968年) シエスキイ
第19回(1969年) ハードウエイ
第20回(1970年) メジロアサマ
第21回(1971年) ハーバーゲイム
第22回(1972年) ラファール
第23回(1973年) ハクホオショウ
第24回(1974年) キョウエイグリーン
第25回(1975年) サクライワイ

第26回(1976年) ニシキエース
第27回(1977年) スカッシュソロン
第28回(1978年) ニッポーキング
第29回(1979年) ロイヤルシンザン
第30回(1980年) ブルーアレツ
第31回(1981年) タケデン
第32回(1982年) スイートネイティブ
第33回(1983年) キヨヒダカ
第34回(1984年) ハッピープログレス
第35回(1985年) ニホンピロウイナー
第36回(1986年) ギャロップダイナ
第37回(1987年) フレッシュボイス
第38回(1988年) ニッポーテイオー
第39回(1989年) バンブーメモリー
第40回(1990年) オグリキャップ
第41回(1991年) ダイイチルビー
第42回(1992年) ヤマニンゼファー

国際競走指定後:
第43回(1993年) 日本の旗 ヤマニンゼファー
第44回(1994年) 日本の旗 ノースフライト
第45回(1995年) アラブ首長国連邦の旗 ハートレイク
第46回(1996年) 日本の旗 トロットサンダー
第47回(1997年) 日本の旗 タイキブリザード
第48回(1998年) 日本の旗 タイキシャトル
第49回(1999年) 日本の旗 エアジハード

第50回(2000年) 香港の旗 フェアリーキングプローン
第51回(2001年) 日本の旗 ブラックホーク
第52回(2002年) 日本の旗 アドマイヤコジーン
第53回(2003年) 日本の旗 アグネスデジタル

国際G1昇格後:
第54回(2004年) 日本の旗 ツルマルボーイ
第55回(2005年) 日本の旗 アサクサデンエン
第56回(2006年) 香港の旗 ブリッシュラック
第57回(2007年) 日本の旗 ダイワメジャー
第58回(2008年) 日本の旗 ウオッカ
第59回(2009年) 日本の旗 ウオッカ
第60回(2010年) 日本の旗 ショウワモダン
第61回(2011年) 日本の旗 リアルインパクト
第62回(2012年) 日本の旗 ストロングリターン
第63回(2013年) 日本の旗 ロードカナロア
第64回(2014年) 日本の旗 ジャスタウェイ
第65回(2015年) 日本の旗 モーリス
第66回(2016年) 日本の旗 ロゴタイプ
第67回(2017年) 日本の旗 サトノアラジン
第68回(2018年) 日本の旗 モズアスコット
第69回(2019年) 日本の旗 インディチャンプ
第70回(2020年) 日本の旗 グランアレグリア
第71回(2021年) 日本の旗 ダノンキングリー
第72回(2022年) 日本の旗 ソングライン
第73回(2023年) 日本の旗 ソングライン

啓衆社賞
最良スプリンター
優駿賞
スプリンター賞
最優秀スプリンター
JRA賞
最優秀スプリンター
最優秀短距離馬