青崎有吾

青崎 有吾
(あおさき ゆうご)
誕生 (1991-06-28) 1991年6月28日(32歳)
神奈川県横浜市
職業 小説家
国籍 日本の旗 日本
最終学歴 明治大学文学部[1]
活動期間 2012年 -
ジャンル 推理小説
主な受賞歴 鮎川哲也賞(2012年)
本格ミステリ大賞(2024年)
日本推理作家協会賞(2024年)
山本周五郎賞(2024年)
デビュー作 『体育館の殺人』
ウィキポータル 文学
テンプレートを表示

(あおさき ゆうご、1991年[2]6月28日[3] -)は、日本小説家推理作家神奈川県横浜市生まれ[4]神奈川県立希望ヶ丘高校を経て[5][6]明治大学文学部を卒業[1]。大学在学中は明治大学ミステリ研究会に所属[2]

略歴

明治大学に入学後、2作品ほどライトノベル関係の賞に応募するも落選する[4]。「ライトノベルではなくて、ミステリのほうがいい」と選評に書かれたことから、いつかは応募したいと思っていた鮎川哲也賞に初めて応募する[4]

2012年、『体育館の殺人』で第22回鮎川哲也賞を受賞して小説家デビュー。同賞史上初の平成生まれの受賞者となった[4]。授賞式では選考委員を代表して芦辺拓が「『体育館の殺人』は、真正面から本格ミステリに取り組み、それもエラリー・クイーンばりのロジカルな推理に、堂々と挑戦している点に好感が持てました」と評した[7]

2024年、『地雷グリコ』で第24回本格ミステリ大賞(小説部門)、第77回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)、第37回山本周五郎賞を受賞。5月10日から16日にかけての1週間で3つの文学賞を受賞することとなった[8]

受賞・候補歴

ミステリ・ランキング

  • このミステリーがすごい!
    • 2014年 - 『水族館の殺人』28位
    • 2017年 - 『図書館の殺人』20位、『アンデッドガール・マーダーファルス 1』24位
    • 2020年 - 『早朝始発の殺風景』12位
    • 2021年 - 『ノッキンオン・ロックドドア2』36位
    • 2022年 - 『アンデッドガール・マーダーファルス 3』17位
    • 2024年 - 『11文字の檻 青崎有吾短編集成』12位
  • 本格ミステリ・ベスト10
    • 2013年 - 『体育館の殺人』5位
    • 2014年 - 『水族館の殺人』2位
    • 2015年 - 『風ヶ丘五十円玉祭りの謎』8位
    • 2017年 - 『図書館の殺人』2位、『ノッキンオン・ロックドドア』17位、『アンデッドガール・マーダーファルス 1』20位
    • 2020年 - 『早朝始発の殺風景』19位
    • 2021年 - 『ノッキンオン・ロックドドア2』23位
    • 2022年 - 『アンデッドガール・マーダーファルス 3』19位
    • 2024年 - 『11文字の檻 青崎有吾短編集成』20位
  • ミステリが読みたい!
    • 2017年 - 『ノッキンオン・ロックドドア』18位
    • 2020年 - 『早朝始発の殺風景』19位
    • 2022年 - 『アンデッドガール・マーダーファルス 3』18位
    • 2024年 - 『11文字の檻 青崎有吾短編集成』9位

作品リスト

単行本

裏染天馬シリーズ

  • 体育館の殺人(2012年10月 東京創元社 ISBN 978-4-488-02310-2 / 2015年3月 創元推理文庫 ISBN 978-4-488-44311-5)
  • 水族館の殺人(2013年8月 東京創元社 ISBN 978-4-488-02721-6 / 2016年7月 創元推理文庫 ISBN 978-4-488-44312-2)
  • 風ヶ丘五十円玉祭りの謎(2014年4月 東京創元社 ISBN 978-4-488-02731-5 / 2017年7月 創元推理文庫 ISBN 978-4-488-44313-9)
    • もう一色選べる丼(『ミステリーズ!』vol.58 APRIL 2013 東京創元社)
    • 風ヶ丘五十円玉祭りの謎(書き下ろし)
    • 針宮理恵子のサードインパクト(『ミステリーズ!』vol.60 OCTOBER 2013 東京創元社)
    • 天使たちの残暑見舞い(書き下ろし)
    • その花瓶にご注意を(書き下ろし)
    • 世界一居心地の悪いサウナ(書き下ろし)
  • 図書館の殺人(2016年1月29日 東京創元社 ISBN 978-4-488-02757-5 / 2018年9月 創元推理文庫 ISBN 978-4-488-44314-6)

アンデッドガール・マーダーファルス

  • アンデッドガール・マーダーファルス 1(2015年12月 講談社タイガ ISBN 978-4-06-294009-2)
  • アンデッドガール・マーダーファルス 2(2016年10月 講談社タイガ ISBN 978-4-06-294030-6)
  • アンデッドガール・マーダーファルス 3(2021年4月 講談社タイガ ISBN 978-4-06-522368-0)
  • アンデッドガール・マーダーファルス 4(2023年7月 講談社タイガ ISBN 978-4-06-532520-9)
    • 知られぬ日本の面影(『小説現代』2023年6月号)
    • 輪る夜の彼方へ流す小笹船(『小説現代』2023年7月号)
    • 鬼人芸(書き下ろし)
    • 言の葉一匙、雪に添え(書き下ろし)
    • 人魚裁判(『小説現代』2023年7月号)

ノッキンオン・ロックドドア

  • ノッキンオン・ロックドドア(2016年4月 徳間書店 ISBN 978-4-19-864136-8 / 2019年3月 徳間文庫 ISBN 978-4-19-894446-9)
    • ノッキンオン・ロックドドア(『読楽』2014年10月号)
    • 髪の短くなった死体(『読楽』2014年12月号)
    • ダイヤルWを廻せ!(『読楽』2015年3月号)
    • チープ・トリック(『読楽』2015年4月号)
    • いわゆる一つの雪密室(『読楽』2015年11月号)
    • 十円玉が少なすぎる(『読楽』2015年12月号)
    • 限りなく確実な毒殺(書き下ろし)
  • ノッキンオン・ロックドドア2(2019年11月 徳間書店 ISBN 978-4-19-864967-8 / 2022年11月 徳間文庫 ISBN 978-4-19-894799-6)
    • 穴の開いた密室(『読楽』2017年12月号)
    • 時計にまつわるいくつかの嘘(『読楽』2018年2月号)
    • 穿地警部補、事件です(『読楽』2018年7月号)
    • 消える少女追う少女(『読楽』2019年2月号)
    • 最も間抜けな溺死体(特設サイトに掲載)
    • ドアの鍵を開けるとき(書き下ろし)

その他

  • 早朝始発の殺風景(2019年1月 集英社 ISBN 978-4-08-771174-5 / 2022年1月 集英社文庫 ISBN 978-4-08-744339-4)
    • 早朝始発の殺風景(『小説すばる』2016年1月号)
    • メロンソーダ・ファクトリー(『小説すばる』2016年10月号)
    • 夢の国には観覧車がない(『小説すばる』2017年5月号)
    • 捨て猫と兄妹喧嘩(『小説すばる』2018年5月号)
    • 三月四日、午後二時半の密室(『小説すばる』2018年8月号)
    • エピローグ(書き下ろし)
  • 11文字の檻 青崎有吾短編集成(2022年12月 創元推理文庫 ISBN 978-4-488-44315-3)
  • 地雷グリコ(2023年11月 KADOKAWA ISBN 978-4-041-11165-9)
    • 地雷グリコ(『小説屋sari-sari』2017年11月号 KADOKAWA)
    • 坊主衰弱(『カドブンノベル』2020年11月号 KADOKAWA)
    • 自由律ジャンケン(『小説 野性時代』2022年3月号 KADOKAWA)
    • だるまさんがかぞえた(『小説 野性時代』2023年2月号 KADOKAWA)
    • フォールーム・ポーカー(書き下ろし)

アンソロジー

「」内が青崎有吾の作品

  • ベスト本格ミステリ2015(2015年6月 講談社ノベルス ISBN 978-4-06-299047-9)「髪の短くなった死体」
  • 殺意の隘路 最新ベスト・ミステリー(2016年12月 光文社 ISBN 978-4-334-91139-3)「もう一色選べる丼」
    • 【分冊・改題】殺意の隘路(上) 日本ベストミステリー選集(2020年5月 光文社文庫 ISBN 978-4-334-79020-2)
  • 短篇ベストコレクション 現代の小説2017(2017年6月 徳間文庫 ISBN 978-4-19-894341-7)「早朝始発の殺風景」
  • ベスト本格ミステリ2017(2017年6月 講談社ノベルス ISBN 978-4-06-299098-1)「早朝始発の殺風景」
    • 【再編集】ベスト本格ミステリ TOP5 短編傑作選003(講談社文庫 2019年4月 ISBN 978-4-06-515068-9)
  • 謎の館へようこそ 白 新本格30周年記念アンソロジー(2017年9月 講談社タイガ ISBN 978-4-06-294088-7)「噤ヶ森の硝子屋敷」
  • 短篇ベストコレクション 現代の小説2018(2018年6月 徳間文庫 ISBN 978-4-19-894361-5)「穴の開いた密室」
  • 平成ストライク(2019年4月 南雲堂 ISBN 978-4-523-26584-9 / 2020年10月 角川文庫 ISBN 978-4-04-109689-5)「加速してゆく」
  • 短篇ベストコレクション 現代の小説2019(2018年6月 徳間文庫 ISBN 978-4-19-894476-6)「時計にまつわるいくつかの噓」
  • 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 小説アンソロジー(2019年11月 星海社FICTIONS ISBN 978-4-06-517231-5)「前髪は空を向いている」
  • 沈黙の狂詩曲 最新ベスト・ミステリー(2019年11月 光文社 ISBN 978-4-334-91321-2)「三月四日、午後二時半の密室」
    • 【分冊・改題】沈黙の狂詩曲 精華編 Vol.1 日本最旬ミステリー「ザ・ベスト」(2021年5月 光文社文庫 ISBN 978-4-334-79193-3)
  • FGOミステリー小説アンソロジー カルデアの事件簿 file.01(2020年2月 星海社FICTIONS ISBN 978-4-06-518467-7)「暗黒犯罪天楼 マンハッタン」
  • 放課後探偵団2 書き下ろし学園ミステリ・アンソロジー(2020年11月 創元推理文庫 ISBN 978-4-488-40062-0)「あるいは紙の」
  • 超短編! 大どんでん返し(2021年2月 小学館文庫 ISBN 978-4-09-406883-2)「your name」
  • ネメシスVI(2021年6月 講談社タイガ ISBN 978-4-06-523820-2)「カジノ・イリーガル」
  • 絶対名作! 十代のためのベスト・ショート・ミステリー 学園ミステリー(2021年11月 汐文社 ISBN 978-4-8113-2910-9)「メロンソーダ・ファクトリー」
  • 彼女。 百合小説アンソロジー(2022年3月 実業之日本社 ISBN 978-4-408-53804-4)「恋澤姉妹」
  • 陥穽の円舞曲 最新ベスト・ミステリー(2022年11月 光文社 ISBN 978-4-334-91498-1)「あるいは紙の」
  • 黒猫を飼い始めた(2023年2月 講談社 ISBN 978-4-06-530632-1)「飽くまで」

単著未収録短編

小説
  • 裏染天馬シリーズ
    • 風ヶ丘合唱祭事件(『ミステリーズ!』Vol.100 APRIL 2020 東京創元社)
    • あるいは紙の(『放課後探偵団2 書き下ろし学園ミステリ・アンソロジー』2020年11月 創元推理文庫)
  • ノン・シリーズ
    • 黒犯罪天楼 マンハッタン(『FGOミステリー小説アンソロジー カルデアの事件簿 file.01』2020年2月 星海社FICTIONS)
    • カジノ・イリーガル(『ネメシスVI』2021年6月 講談社タイガ)
    • くらりvsメカくらり(『紙魚の手帖』vol.12 AUGUST 2023 東京創元社)
エッセイなど
  • 「〈90年代生まれが起こす文学の地殻変動〉アンケート」(『文藝』2020年冬季号、2020年10月発売)

共著

テレビドラマ

テレビアニメ

漫画原作

コミカライズ

脚注

[脚注の使い方]

出典

  1. ^ a b 『風ヶ丘五十円玉祭りの謎』の著者紹介より。
  2. ^ a b 青崎有吾,アオサキユウゴ - 東京創元社
  3. ^ 青崎有吾 [@AosakiYugo] (2015年6月28日). "誕生日なのでお母さんが金平糖買ってきてくれた". X(旧Twitter)より2023年7月28日閲覧
  4. ^ a b c d 体育館の殺人 |青崎有吾 |評者◆青崎有吾[リンク切れ] - 図書新聞
  5. ^ 「区内在住のミステリー作家として旭図書館で講演会などを行った 青崎 有吾さん」『タウンニュース 旭区版』、2019年8月22日号。2019年9月17日閲覧。
  6. ^ “徒然なる【特別企画】 こんなにいる!旭区ゆかりの有名人”. さわやかマイタウン 横浜旭区. ASA三ツ境北部. 2019年9月17日閲覧。
  7. ^ “2012年度の鮎川哲也賞・ミステリーズ!新人賞 贈呈式ひらかる”. 鮎川哲也賞・ミステリーズ!新人賞. 東京創元社 (2012年11月5日). 2023年7月28日閲覧。
  8. ^ 野波健祐 (2024年5月18日). “1週間で三つの文学賞受賞 青崎有吾さん「地雷グリコ」で異例の快挙”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞. 2024年5月18日閲覧。
  9. ^ “第22回 鮎川哲也賞”. www.tsogen.co.jp. 2024年5月18日閲覧。
  10. ^ “『水族館の殺人』で第14回本格ミステリ大賞”. www.kadokawa.co.jp. 2024年5月18日閲覧。
  11. ^ “第70回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)候補”. bookmeter.com. 2024年5月18日閲覧。
  12. ^ “『ネメシス6』(青崎 有吾,松澤 くれは)”. www.kadokawa.co.jp. 2024年5月18日閲覧。
  13. ^ “『数学者と哲学者の密室』が第74回日本推理作家協会賞”. www.nanun-do.co.jp. 2024年5月18日閲覧。
  14. ^ honkakumysteryの2024年5月10日のツイート、2024年5月10日閲覧。
  15. ^ mwjsince1947の2024年5月13日のツイート、2024年5月13日閲覧。
  16. ^ “山本周五郎賞”. 新潮社. 2024年5月16日閲覧。
  17. ^ “スタッフ・音楽”. ネメシス. 日本テレビ. 2023年7月28日閲覧。
  18. ^ “早朝始発の殺風景:WOWOWドラマで高橋ひかる&萩原利久がきょうだい役 藤野涼子、茅島みずきらも 11月4日スタート”. まんたんウェブ (株式会社MANTAN). (2022年8月30日). https://mantan-web.jp/article/20220830dog00m200029000c.html 2023年7月28日閲覧。 
  19. ^ “SixTONES 松村北斗&なにわ男子 西畑大吾がW主演 7月期オシドラサタデーで堤幸彦とタッグ”. リアルサウンド (株式会社blueprint). (2023年5月10日). https://realsound.jp/movie/2023/05/post-1322746.html 2023年7月28日閲覧。 
  20. ^ “「アンデッドガール・マーダーファルス」7月にアニメ化!キャストに黒沢ともよら”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年3月22日). https://natalie.mu/comic/news/517657 2023年7月28日閲覧。 

関連項目

外部リンク

  • 青崎有吾 (@AosakiYugo) - X(旧Twitter)
  • 『体育館の殺人』冒頭部分の公開(Webミステリーズ!)
  • 『水族館の殺人』ここだけのあとがき(Webミステリーズ!)
第22回鮎川哲也賞
1990年代
2000年代
2010年代
  • 第20回 安萬純一『ボディ・メッセージ』 / 月原渉『太陽が死んだ夜』
  • 第21回 山田彩人『眼鏡屋は消えた』
  • 第22回 青崎有吾『体育館の殺人』
  • 第23回 市川哲也『名探偵の証明』
  • 第24回 内山純Bビリヤードハナブサへようこそ』
  • 第25回 受賞作なし
  • 第26回 市川憂人『ジェリーフィッシュは凍らない』
  • 第27回 今村昌弘屍人荘の殺人』 / 一本木透『だから殺せなかった』(優秀賞)
  • 第28回 川澄浩平『探偵は教室にいない』
  • 第29回 方丈貴恵『時空旅行者の砂時計』
2020年代
  • 第30回 千田理緒『五色の殺人者』 / 弥生小夜子『風よ僕らの前髪を』(優秀賞)
  • 第31回 受賞作なし
  • 第32回 真紀涼介『勿忘草をさがして』(優秀賞)
  • 第33回 岡本好貴『帆船軍艦の殺人』
第37回山本周五郎賞
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
典拠管理データベース ウィキデータを編集
全般
  • ISNI
  • VIAF
国立図書館
  • 日本
  • 韓国
学術データベース
  • CiNii Books
  • CiNii Research