軍閥

軍閥(ぐんばつ)とは、「軍隊派閥」、「軍人の派閥」、「軍事力を背景とする派閥」、或いは、その複数を組み合わせたもののことであり、具体的には、近代国民国家成立以降の、以下の種類が挙げられる。

  1. 文民文官を中心とする政治勢力(派閥)に対抗する、軍人を中心とする政治勢力(派閥)のこと。
  2. 1つの軍隊の中における、相争う複数の勢力(派閥)のこと。
    1. 旧・日本軍における、この第1・第2の意味での「軍閥」については、大日本帝国陸軍#軍閥・軍国主義思想を、その源流となった軍内における藩閥については、藩閥#陸海軍における藩閥を、それぞれ参照のこと。
    2. この第1・第2の意味の場合の日本軍における「軍閥」のことを、英語・スペイン語・フランス語いずれでも日本語をそのままラテン文字で「Gunbatsu (en:Gunbatsu (es:Gunbatsu (fr:Gunbatsuと表記し、それをそれぞれの言語で表す際には、「軍隊の派閥 (Faction」を意味する「Military Factions」・「Facciones Militares」・「Factions militaires」と直訳している。
  3. 国内の各地方に割拠し、ある程度の地域を実効支配する、複数の勢力(派閥)のこと。
    1. この第3の意味の場合の「軍閥」のことを英語で「military cliques」と、その指導者指揮官のことを英語で「ウォーロード(warlord)」と呼び、特に中華民国の成立後1916年~1928年に内戦状態が継続した時代のことを英語で「ウォーロード・エラ(The Warlord Era)」、日本語で「軍閥時代」と呼ぶ。

いずれも、政治状況によっては、政権の不安定化や軍事クーデターの温床となり得るまた、現代では、武装勢力の一種とみなされることも多い。

第1・第2の意味の「軍閥」の一覧

第3の意味の「軍閥」の一覧

暴力の独占」、「暴力装置」、および「軍閥時代」も参照

脚注

  1. ^ a b c d e 森久男. “『日本陸軍と内蒙工作』について”. 愛知大学. 2020年6月13日閲覧。
  2. ^ 1921年大正12年)のバーデン=バーデンの密約のメンバーである永田、小畑、岡村とその後参加した東條、河本、板垣らを中心に、陸軍士官学校15期から18期の卒業生のエリートが中心に結成された会。名称は、1927年(昭和2年)から定期的に会合を持つようになった場であるフランス料理店二葉亭に由来するという(大江志乃夫『張作霖爆殺』33-35頁)。

関連項目

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五色旗中華民国の軍閥青天白日満地紅旗
北洋軍閥の分派
北京政府
北洋軍閥内の抗争
その他の地方軍閥

雲南派 - 旧広西派 - 新広西派 - 広東派 - 四川派 - 馬家軍 - 新疆派 - 貴州派 - 湖南派

北京政府への対抗(北伐)

第二革命 - 護国戦争軍務院) - 護法運動 - 神兵起義 - 北伐(国民革命軍

国民政府とその分派

第一次広東政府 - 第二次広東政府 - 第三次広東政府 - 第四次広東政府 - 武漢国民政府 - 南京国民政府 - 北平国民政府 - 第五次広東政府

国民政府内の抗争
蔣介石への対抗)
地方政権・分離独立運動
外国との衝突