横山泰明

曖昧さ回避 政治学者・歴史学者の「横山宏章」とは別人です。
 横山泰明 七段
名前 横山泰明
生年月日 (1980-10-16) 1980年10月16日(43歳)
プロ入り年月日 2002年10月1日(21歳)
棋士番号 246
出身地 東京都多摩市
所属 日本将棋連盟(関東)
師匠 桜井昇九段
段位 七段
棋士DB 横山泰明
2014年3月26日現在
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横山 泰明(よこやま ひろあき、1980年10月16日 - )は、日本の将棋棋士。桜井昇九段門下。棋士番号は246。東京都多摩市出身。中央大学卒。元妻は女流二段の島井咲緒里

棋歴

1992年、小学校6年生(出場時は5年生)のとき、第17回小学生将棋名人戦で3位入賞[1]。このとき、もう1人の3位は同学年の山崎隆之

1993年8月に6級で奨励会へ入会。3級昇級後から初段昇段までは苦戦したが、中央大学商学部在学中の2002年10月1日に四段昇段(プロ入り)を果たす[1]。混戦の三段リーグの最終日で2連勝しての逆転昇段であった(12勝6敗)。

初参加の第62期(2003年度)C級2組順位戦で8勝1敗で最終第10局を迎え、勝てば「1期抜け」となるところであったが、平藤眞吾に敗れて8勝2敗(7位)となり昇級を逃す[1]。このときの昇級者は、宮田敦史千葉幸生(以上9勝1敗)、山崎隆之(8勝2敗)。

第17期(2004年度)竜王ランキング戦6組準決勝で敗れるが、3位決定戦で石川陽生に勝ち、5組へ昇級。

第37期(2006年度)新人王戦U-26で橋本崇載片上大輔らを破り決勝進出。決勝三番勝負糸谷哲郎に0-2で敗れて準優勝。

2007年10月30日、C級2組順位戦の対・東和男戦で通算100勝を挙げ、五段に昇段。それと前後して行われた第20期(2007年度)竜王ランキング戦の3位決定戦と5位決定戦(4位の欠員補充)で、それぞれ堀口一史座(元朝日選手権者)と村田智弘に敗れ、4組昇級を逃す。しかし、翌年度(2008年度)の第21期竜王ランキング戦5組では準決勝で敗退するも、3位決定戦で松本佳介に勝ち、4組へ昇級。

第66期(2007年度)C級2組順位戦では7勝1敗で残り2局のうち1局を勝てば昇級という状況になるが、豊島将之田村康介に連敗を喫して昇級を逃した[1]

第16期(2008年度)銀河戦において、本戦(ブロック)でたった2勝で幸運にも決勝トーナメント進出。中原誠十六世名人を破ってベスト8入り。

第68期(2009年度)C級2組順位戦では8勝2敗の成績を挙げるも、リーグ表で上位の金井恒太が最終局で勝って8勝2敗としたため次点(4位)で昇級を逃す。他の昇級者は豊島将之(10勝0敗)と高崎一生(9勝1敗)。

第69期(2010年度)C級2組順位戦では、最終局に勝てば昇級だったが、昇級の可能性を残していた阿部健治郎に敗れ、またしても昇級を逃した[1]

第73期(2014年度)C級2組順位戦において、勝又清和六段に勝利し最終局を残してC級1組への昇級を決めた[1]。C級2組在籍12年目での達成となった。

第24期(2016年度)銀河戦では本戦(ブロック)で5連勝を達成し決勝トーナメント進出。渡辺明竜王らを破ってベスト4入り。

第75期(2016年度)C級1組順位戦において、開幕から9連勝の成績を上げ、最終局を残してB級2組への昇級を決めた。C級2組での苦労とはうってかわって在籍2年目でのスピード昇級であった。

第79期(2020年度)B級2組順位戦において、2021年3月10日に最終10戦目で勝利し、リーグ3位でB級1組への昇級を決めた。前年および前々年の第77・78期でもリーグ3位となりながら昇級枠が2枠であったために昇級を逃しており、順位戦の規定変更による昇級枠拡大の恩恵が如実に現れた形となった。

B級1組初年度となった第80期(2021年度)順位戦では、木村一基松尾歩阿久津主税といった実力者が苦戦する中A級に昇級した稲葉陽などからも勝利して6勝6敗の指し分けに終わった。第81期はB級1組の8位スタートとなり、最終的に5勝7敗で負け越すが、残留を決めた。第82期はB級1組の9位スタートとなり、最終局を待たずしてB級2組降級が決まった。

棋風

藤井システムゴキゲン中飛車、対居飛車穴熊を得意とする振り飛車党だったが、2013年頃からは、横歩取り角換わりなど相居飛車の将棋を多く指している[2]

人物・エピソード

  • 棋士であり多数の執筆活動を行った河口俊彦は2015年の観戦記の中で「横山は隠れた実力者である」と評した[2]

昇段履歴

昇段規定は、将棋の段級 を参照。

  • 1993年08月00日: 6級 = 奨励会入会
  • 1998年07月00日: 初段
  • 2002年10月01日: 四段 = プロ入り
  • 2007年10月30日: 五段(勝数規定/公式戦100勝)
  • 2012年12月07日: 六段(勝数規定/五段昇段後公式戦120勝)
  • 2019年09月11日: 七段(勝数規定/六段昇段後公式戦150勝)[3]

主な成績

在籍クラス

竜王戦と順位戦のクラスについては「将棋棋士の在籍クラス」を参照
順位戦・竜王戦の在籍クラスの年別一覧
開始
年度
(出典)順位戦
(出典)
(出典)竜王戦
(出典)
名人 A級 B級 C級 0 竜王 1組 2組 3組 4組 5組 6組 決勝
T
1組 2組 1組 2組
2002 61 四段昇段前 16 6組 -- 2-2
2003 62 C242 8-2 17 6組 -- 5-1
2004 63 C208 5-5 18 5組 -- 2-2
2005 64 C226 6-4 19 5組 -- 1-2
2006 65 C216 7-3 20 5組 -- 5-3
2007 66 C208 7-3 21 5組 -- 4-1
2008 67 C204 6-4 22 4組 -- 1-2
2009 68 C216 8-2 23 4組 -- 3-2
2010 69 C203 7-3 24 4組 -- 2-2
2011 70 C207 7-3 25 4組 -- 3-2
2012 71 C205 8-2 26 4組 -- 2-2
2013 72 C203 6-4 27 4組 -- 4-1
2014 73 C211 10-0 28 3組 -- 3-2
2015 74 C127 6-4 29 3組 -- 1-2
2016 75 C113 10-0 30 3組 -- 1-2
2017 76 B220 8-2 31 3組 -- 2-2
2018 77 B203 7-3 32 3組 -- 0-2
2019 78 B203 7-3 33 4組 -- 5-2
2020 79 B203 7-3 34 4組 -- 3-2
2021 80 B113 6-6 35 4組 -- 1-2
2022 81 B108 5-7 36 4組 -- 2-2
2023 82 B109 2-10 37 4組 --
2024 83 B203 38 (開始前)
順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。
順位戦の右数字はクラス内順位 ( x当期降級点 / *累積降級点 / +降級点消去 )
順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。
竜王戦の 太字 はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。

将棋大賞

  • 第42回(2014年度) 連勝賞(13連勝)

著書

脚注

  1. ^ a b c d e f 渉, 小島. “40歳でB級1組昇級 横山泰明七段は、なぜいま「東代表」「キャリアハイ」なのか | 観る将棋、読む将棋”. 文春オンライン. 2021年12月28日閲覧。
  2. ^ a b 渉, 小島. “将棋オールスター“東代表”が語る藤井聡太竜王の実力「なぜそんなに正確に読めるのか」 | 観る将棋、読む将棋”. 文春オンライン. 2021年12月28日閲覧。
  3. ^ “横山泰明六段が七段に昇段”. 日本将棋連盟 (2019年9月12日). 2020年1月13日閲覧。

関連項目

外部リンク

  • 横山泰明|棋士データベース|日本将棋連盟
  • 横山泰明 (@taimei1016) - X(旧Twitter)
日本将棋連盟所属棋士 (現役棋士 および 2024年度引退棋士)
タイトル
保持者

永世称号 襲位者0
永世称号 有資格者

九段
八段
七段
六段
五段
四段
2024年度
引退棋士
 九段  青野照市(2024年6月13日引退)
 七段  伊奈祐介(2024年5月10日引退)
2024年6月13日時点 / 日本将棋連盟所属 / は2024年度の昇段 / 引退棋士の()は引退日 / 詳細は将棋棋士一覧を参照
第37期竜王戦ランキング戦
竜王
1組
(定員16名)
2組
(定員16名)
3組
(定員16名)
4組
(定員32名)
5組
(定員32名)
6組
(参加70名)
女流棋士
アマチュア
  • 慶田義法アマ
  • 竹内広也アマ
  • 小林康太郎アマ
  • 中川慧梧アマ
  • (出場4名)
奨励会員
次期から出場
★挑戦者 / △次期昇級 / ▼次期降級 / 初参加棋士(棋士として初参加) / 詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照。
名人
A級
B級1組
B級2組
C級1組
C級2組
フリー
クラス
宣言
棋戦限定
出場

2024年度
引退者

先頭の数字は順位(名人、フリークラス以外)/ フリークラスの数字は在籍可能残り年数(2024年度開始時点)
B級2組 - C級2組の * は降級点の数(B級2組・C級1組は降級点 2で降級、C級2組は降級点 3で降級)
詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照
連勝賞 受賞 1回
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
前年度の活躍が対象