となりの芝生

となりの芝生』(となりのしばふ)は、橋田壽賀子脚本による日本テレビドラマのタイトルである。

概要

1976年1月から2月に、NHKの『銀河テレビ小説』で放送。核家族が進む中で嫁姑問題を正面から描いた「辛口ドラマ」で、全国から反響があり、一大論争を巻き起こした[1][2]。第8回テレビ大賞優秀番組賞受賞。

本作が好評だったため、「となり3部作」として『となりと私』(1977年放送)、『幸せのとなり』(1979年放送)が放送された。

あらすじ

高平知子はごく普通のサラリーマン家庭の専業主婦であった。夫は次男なので姑の苦労はなく、家は狭いながらも夫、娘、息子と4人で平穏に暮らしていた。しかし、郊外にマイホームを購入したところ、大阪の義兄一家の元で暮らしていた姑・志乃が突然転がり込んできた。知子と志乃は家事のやり方、子供たちの教育方針で何かにつけて対立するが、夫は知子を怒鳴るばかりでかばってはくれない。姑との軋轢や夫の態度に嫌気が差した知子は、友人の紹介で会員制高級サロンのマネージャーとして働き始めるが…。

登場人物

高平家

高平知子(たかひらともこ)
演 - 山本陽子(NHK版)、長山藍子(愛の劇場版)、瀬戸朝香(2009年版)
高平要(たかひらかなめ)
演 - 前田吟(NHK版・愛の劇場版)、大倉孝二(2009年版)
高平志乃(たかひらしの)
演 - 沢村貞子(NHK版)、赤木春恵(愛の劇場版)、泉ピン子(2009年版)
高平咲子(たかひらさきこ)
演 - 真屋順子(NHK版)、大森暁美(愛の劇場版)、横山めぐみ(2009年版)
高平花子(たかひらはなこ)
演 - 香山リカ(NHK版)、松尾瑠璃(2009年版)※『愛の劇場』版へは出演なし
高平太郎(たかひらたろう)
演 - 坂上忍(NHK版)、桑原崇(愛の劇場版)、今井悠貴(2009年版)

NHK版(1976年)

NHKアーカイブスには、総集編のみ映像が現存している。

放送ライブラリーでは総集編が公開[3]

キャスト

スタッフ

TBS(1989年愛の劇場版)

キャスト

スタッフ

  • 原作:橋田壽賀子「となりの芝生」・・・「花王愛の劇場」では、「ああわが家」というタイトルで放映(1989年1月4日〜3月3日放映)
  • 脚本:石井君子
  • プロデューサー:石井ふく子
  • 演出:川俣公明ほか
  • 製作:ストーンウェル

主題歌

作詞 - 秋元康 / 作曲 - 見岳章 / 編曲 - 竜崎孝路 / 歌 - 美空ひばり
詳細は「ああわが家」を参照

TBS版(2009年)

橋田壽賀子ドラマ となりの芝生
ジャンル テレビドラマ
脚本 橋田壽賀子
演出 荒井光明
山崎統司
出演者 瀬戸朝香
泉ピン子
製作
プロデューサー 荒井光明
遠藤正人
制作 ドリマックス・テレビジョン
TBS
放送
音声形式ステレオ放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間2009年7月1日 - 2009年9月16日
放送時間水曜21:00 - 21:54
放送枠水曜劇場 (TBS)
放送分54分
公式サイト

特記事項:
初回は2時間スペシャル(21:00 - 22:48)。
テンプレートを表示

2009年7月1日から9月16日までTBSドリマックス・テレビジョンの共同制作により、TBS系列の水曜劇場枠に於いて『橋田壽賀子ドラマ となりの芝生』のタイトルで瀬戸朝香主演、泉ピン子共演でリメイクされた。初回は2時間スペシャル(21:00 - 22:48)を放送した。脚本はNHK版と同様、橋田が担当する。また、瀬戸は14年ぶりの民放の連続ドラマ主演となる[5]

キャッチコピーは『生みの親より夫の親?』。

キャスト

その他

スタッフ

サブタイトル

各回 放送日 サブタイトル 演出 視聴率 備考
第一回 2009年7月1日 不朽の名作が33年ぶりに完全復活…
甦る嫁姑対決
荒井光明 11.4% 54分拡大
第二回 2009年7月8日 山崎統司 9.8%
第三回 2009年7月15日 9.0%
第四回 2009年7月22日 荒井光明 10.2%
第五回 2009年7月29日 9.2%
第六回 2009年8月5日 山崎統司 9.8%
第七回 2009年8月12日 8.1%
第八回 2009年8月19日 荒井光明 8.5%
第九回 2009年8月27日 8.9%
第十回 2009年9月2日 傷ついた夫の反乱 山崎統司 8.7%
第十一回 2009年9月9日 壊れた夫婦の行方 荒井光明 9.5%
最終回 2009年9月16日 嫁と姑の決断 12.0%
平均視聴率9.7%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)
  • 数字は関東地区ビデオリサーチ調べ。
  • 『水曜劇場』第二期では、当作品の初回と第4回と最終回だけではあるが初めて2桁視聴率を出した。
  • 平均は1桁だったものの、2桁近くを確保、前作「夫婦道」の平均を2ポイント以上上回った。
  • 第2回以降、サブタイトルがなくなったが、第10回から再びサブタイトルが付くようになった。

備考

  • テーマ音楽を担当する門藤の2人が鳥取県出身であることから、BSSでは通常の番宣CMとともに門藤の2人の紹介による番宣CM(15秒)も放映された。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 志賀信夫『テレビヒット番組のひみつ : 「ジェスチャー」から「おしん」まで』日本放送出版協会、1984年8月1日、219 - 221頁。NDLJP:12275392/113。 
  2. ^ 鳥山拡『日本テレビドラマ史』映人社、1986年9月25日、281 - 282頁。NDLJP:12275265/144。 
  3. ^ a b c d e f g h i 放送ライブラリー program番号:161514
  4. ^ 坂上忍 - NHK人物録
  5. ^ 泉ピン子:嫁の朝香ちゃん“いじめますよ” 「となりの芝生」会見 Archived 2009年5月14日, at the Wayback Machine.(毎日jp、2009年5月11日)

外部リンク

  • 銀河テレビ小説 となりの芝生 - NHK放送史
  • 橋田壽賀子ドラマ となりの芝生
  • TBS版(2009年) - BS-TBS
  • となりの芝生(橋田壽賀子ドラマ) - U-NEXT
  • 隣の芝生は青い コトバンク
NHK 銀河テレビ小説
前番組 番組名 次番組
雨やどり
となりの芝生
TBS 水曜劇場
夫婦道
(第2シリーズ)
(2009年4月15日 - 2009年6月24日)
橋田壽賀子ドラマ
となりの芝生
(2009年7月1日 - 2009年9月16日)
浅見光彦〜最終章〜
(2009年10月21日 - 2009年12月16日)
銀河テレビ小説
銀河ドラマ
(1969年4月 -
1972年3月)
1969年
1970年
1971年
  • ふとどき千万
  • 炎の旅路
  • 風の中の女
  • ゼロの焦点
  • 続・針千本
  • からすなぜ泣くの
  • 満開の時
  • 現代騎士道
  • 負けるが勝ち
  • どじょうの唄
  • 八つ墓村
  • 夏の終り
  • てんてこまい
  • あほんだれ一代
  • おおい雲
  • 藍の季節
  • 挽歌
  • 廃墟にて
  • 長良川
  • 港の詩
1972年
銀河テレビ小説
(1972年4月 -
1989年3月)
1972年
1973年
1974年
  • 三四郎
  • 恋とコーヒー
  • 風の御主前
  • お元気ですか
  • 言うたらなんやけど
  • 灯のうるむ頃
  • 僕たちの失敗
  • 自我の構図
  • おおさか・三月・三年
  • 黄色い涙
1975年
1976年
  • となりの芝生
  • 凍河
  • 駱駝の夢
  • 霧の中の少女
  • 乳母車
  • 女の顔
  • 居酒屋
  • 櫻守
  • 影は崩れた
  • 夏の故郷
  • 幻のぶどう園
  • 結婚しません
  • 紬の里
  • ある日鳥のように
  • 巣箱
1977年
1978年
1979年
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1981年
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  • 愛・信じたく候
  • 煙が目にしみる
  • 鏡の中の女
  • 女の日時計
  • まわりみち
  • ふたりでひとり
  • 祈願満願
1982年
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  • 冬の稲妻
  • めぐり逢いて<
  • 憤激の恋
  • 道頓堀川
  • 聖者が街にやって来た
  • 新東京物語
  • 夏に逝く女
  • 日の出食堂の青春
  • 北航路
  • 半分正しい
  • 本日開店
1983年
1984年
1985年
1986年
1987年
1988年
1989年
  • 母の言いぶん
  • あるときは妻
  • 黒潮に乾杯!
関連作品
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2009年4月 - 2010年9月
(第2期)
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関連項目
  • 水曜ドラマ(1987-1989年)
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